育児に限らないが、型にはまった理想論や一般論、そして綺麗事が前面に出てくることがある。
一見正しいように聞こえる意見でも、立場が変われば間違いにもなる。
そんな理想論や一般論などに振り回されて精神をすり減らしていないだろうか。
だったらまずそこから気持ちを離し、楽になるところから始めると良いかもしれない。
現在の常識はたかだか40~50年前に出てきたものも多い。
と言うことはこの先40~50年でそれらの状況が一変することも十分にあり得る。
気にしすぎる必要はないのである。
目次
子育てするには土日祝日休みの仕事じゃないとダメか
まず「子育てするには土日祝日休みの仕事じゃないと」。
確かに学校行事や学校の休みがそうなのだから、そのリズムとあっていると良いのは理解できる。
良く見かけるのは、親がサービス業で平日にしか休みをとれないケース。
平日に学校を休ませて旅行に行くことについて気後れをしてしまう人もいるだろう。
これに対して、学校を休ませるなんてと言う意見がある。
だがそんな一般論的ぶった意見に惑わされることはまったくない。
厚生労働省の労働力人口の推移の資料では、2017年の労働人口は6556万人となっている。
この中でサービス産業に従事している人はどれくらいいるかと言うと、総務省のサービス産業動向調査(2017年)で見ると2858万人である。
実に43.5%がサービス産業にかかわっていることになる。
もちろんそのすべてが土日祝日が休めない人ばかりではないだろうが、平日が休みになっている人はかなり多くなってきているだろう。
つまり、一般論ぶった「子育てするには土日祝日休みの仕事じゃないと」というものは、一部の土日祝日休みの人と、昭和的な古い時代を引きずったノスタルジックな人が主張しているものでしかないのだ。
もう一度言うが、気にしたり、惑わされる必要はまったくない。
子どもを平日に学校を1日2日休ませたところで、休まなかった子どもに何の影響もない。
もしそれで悪く言われるようなことがあっても、単に平日休めて羨ましいという嫉妬や、自分の子どもに平日に休まなければならない事情を説明できない世間知らずがいるだけである。
そういった価値観の狭いコミュニティに近寄らなければいい話だ。
子育てするには土日祝日が休みである必要はないのだ。
少子化には影響するかもしれないが。
子どもは2人いないとダメなのか
また、「子どもは絶対2人いないとね」とかいうもの。
これの理由が、兄弟がいたほうが遊び相手になるから良いだったり、一人だとかわいそうだったりする。
リンは2人兄弟ですが、一緒に遊んだのなんてせいぜい小学校低学年までで、子ども時代に一番遊ぶ時間が長かったのは友達である。
それに子供同士で遊ぶから良いと言うことについては、親の都合が大いに入っている意見であると思う。
親が家事をしているとき、子ども同士で遊んでくれると、親が都合良いからではないですか?
そうだとしたら、そこに子どもの目線はありますか?
かわいそうに至っては何がかわいそうなのかが、まったくわからない。
絶対2人いないとや2人以上が良いよなんてのは聞かなくていい。
自分たちの経済的、精神的状況、希望を考慮して夫婦で決めればいいことだ。
人の意見に流されて子どもの数を決めるようなことこそ、子どもがかわいそうである。
その行為は、既に責任を他に転嫁していることになる。
周囲の意見に惑わされる必要はない。
子どもが何人であれ、かわいそうなことなんてないのだから。
両親がそろっていた方が良いのか
これもあるある「両親が揃っていたほうが良い」。
家庭内暴力があってもですか?
親のどちらかが我慢しているのを子どもが見ていないとでも?
リンの両親はけんかもしていましたが、リンから見てごく一般的な夫婦だったと思う。
前述したように2人兄弟。
私が小学生に上がった頃、親が共働きになった。
土日祝日は親が休みで、いろんなところに遊びに連れて行ったりしてくれました。
でも、結果こんなひねくれものが育ったりします。
両親が揃っているといっても共働きで、普段親とあまり接していなかったためか、たまに親がいると息苦しいときもあった。
つまり何が良かったのかは「人それぞれ」。
両親がいるのが良いが、それに縛られることもない。
両親がそろっていようが、ひとり親だろうが親の覚悟次第で良い結果にも悪い結果にもなるのだ。
最後に
子どもを2人育てていて家計がきついと悩んでいる人に、自分たちの収入を考えずに産んだのかと言っちゃう人がいる。
確かに無計画の結果かもしれない。
でも皆が皆計画的に子どもの数を考えたとしたら、戦後の短期間でこんなに日本の人口が増えるわけがない。
それに収入なんて実際は誰も読めないんですよ。
読めたのは高度経済成長のときだけ。
離婚して子どもを母親が育てるのが一般的になったのは家制度が崩壊した、つい最近の話。
家制度があった頃(1898~1947年)は子どもは家に属するので、離婚後は家長(多くの場合父親)が引き取るのが一般的だった。
でも今はそんなことないでしょう?
離婚が少なかったのは、日本では高度成長期の間だけで江戸時代も離婚は多かった。
むしろ現代の離婚率の方が江戸時代より低いというデータがある。
また、伝統や風習で現在に残っているものの多くはせいぜい17世紀くらいに始まったもの、たかだか400年位前からのこと。
それ以前も育児はありました。
時代が違ったからそれは違うと言う反論がある方もいるかもしれません。
ですが、今言われている理想論や綺麗事というのはたかだか40年~50年前くらいの価値観がベースになっているものも多いのです(3歳神話とか)。
もうその頃とは時代が変わっています。
だから、それぞれが自分で決めていくしかないんです。
理想論を言う人は理想の子育てを突き詰めればいいし、それを実行すればいい。
それに納得できない人はそれをしなければいい。
周囲に一般論や理想論を言われても、惑わされないでください。
人の意見を聞かないとか好き勝手にやるということではなく、たくさんあるアドバイスや情報の中から、納得できるやり方で子育てができればいい。
自分の置かれている状況、キャパシティの中でできることをやればいい。
リンの言うことこそが理想論だという反論があるならそれも良しです。
押し付ける気もありませんし、腑に落ちるか落ちないかは人それぞれなのだから。
今回はここまで。
最後までお読みいただきありがとうございました。