前回は中古物件を選んだ時の失敗編でした。
https://singlepapaling.com/used-house-realtor/
今回は成功編をお届けします。
目次
一から選びなおし
営業さんへの不信感が拭えなかったので、気持ちを切り替えて違う不動産屋へと足を運びます。
また一からの物件探しとなりましたが、この時点で元妻は妊娠6ヶ月。
ここで見つからなければ、賃貸物件も探しはじめなくてはなりませんでした。
とは言え焦りは禁物です。
7件を見た経験から、安くても任意売却物件は対象外としました。
こちらの営業さんはリンたちの意向を汲んでくれる方で、それを踏まえてのプロとしてのアドバイスも言ってくれるなど、すごく信頼が持てる方でした。
物件を見学に
物件1(730万円、4LDK、居住中)
この時点で中古物件は8件目。見るべきところもだいぶ効率よく見られるようになっていました。
駅からは少し遠いが、スーパーは徒歩圏内で病院も近い。それほど不便な土地と言うわけでもないのに何故土地代のみくらいの価値しかつかないのか。
1つ目はセットバックがある物件だったと言うこと。
セットバック
幅が4m未満の道路は防火上などの問題があるため、昭和25年に建築基準法で道路とみなさないとされました。ただし、法律が決まる前に建てられた家に配慮して、将来的に4mを確保することを前提にみなし道路として認められました。
みなし道路に面している場合、道路の中心から2mの位置まで土地を後退させる必要があります。
これをセットバックと言います。
セットバックしなければならない部分は、家屋だけでなく、門や塀などの外構部も建築することができません。
また、建て替えをする場合に、容積率や建ぺい率を算出する際には、この部分は敷地面積から除外しなければなりません。
つまり、セットバック付きの土地は自分の土地でありながら、制限がかかっているということになります。
補足として4m以上の道路に面していても、6m指定区域の場合はやはり道路の中心から3mの位置までセットバックしなければなりませんので注意が必要です。
2つ目は周辺環境。
コンビニの駐車場から50mも離れていないことと、倉庫が近くにあることだと感じました。
該当のコンビニは幹線道路にも面しており、駐車場が広いので、大型車が良く停まっているようです。
また、倉庫と言えばフォークリフトなので、昼間もそこそこ音がするでしょう。
セットバックと騒音や振動が予測できたため、見送り。
物件2(1050万、4LDK、住み替え)
全体的に綺麗で、1階にはガスファンヒーターなどを接続できるガスのソケットがありました。
そしてキッチンの収納が広く、使い勝手がよさそうでした。
家の中からの眺めは遠くまで見渡せて日当たりが良い、開放感があるなどの長所あり。
が、営業さんの話では目の前の土地はいつ建売住宅が建つかわからないので、この日当たりが将来的に続くかは分からないとのこと。
要所はリフォームされており、内装は満足。
欠点は、駅やスーパーまで自転車でも少し遠いこと。
車ありきの物件で、免許を持っているリンはよくても、子どもや元妻には少々不便に感じるとのことで見送り。
物件3(800万円、6DK、住み替え)
居住中ということもありモノが多く、見えない箇所が数箇所ありました。
駐車場が無かったので、別途借りなければいけませんが、月5千円と場所相応の金額なので許容範囲。
問題は6DKという部屋数。
3人で暮らすにはちょっと部屋が多いですね。
後程調べて分かったのですが、鳥の糞害が良く発生している場所の近く(距離にして数百メートル圏内)でした。
市内の犯罪件数も多めで、治安上の問題もあって見送りました。
ただ、住んでいらっしゃった方は、話してみてすごく感じの良い方でした。
物件4(980万円、4LDK、住み替え)
この中古物件について、内装に関しては全く記憶がありません。
良かったのか、悪かったのかさえです。
覚えているのは、周辺の環境。
この物件は他の住宅に囲まれており、しかも密集しているということ。生活音はかなり気になりそうでした。
そして囲まれているということは、自動車が出入りしづらく、周辺道路も狭い道が多かったです。
物件の立地は便利なところでしたので、このあたりに住むのであれば賃貸が良いのではないでしょうか。
物件5(1280万円、4LDK、住み替え)
閑静な住宅街です。幹線道路や公共サービスが近く、駅も徒歩圏内。バスも通っているので利便性はすごくよさそうでした。
ネックは総支払予算ぎりぎりということだったのですが、
- 外壁:1年以内に塗りなおしたばかり。
- 屋根:1年以内に塗りなおしたばかり(スレート葺)。
- 給湯器:3年以内に入れ替えている。
リフォームでお金のかかる、屋根、外壁、水周りのうち2つが直近で行われており、しばらく大規模なリフォームが必要ないというのは魅力です。
部屋の壁紙もすべてではありませんが張り替えてあり、とても綺麗でした。
ただ、壁紙に関してはひどい状態を隠すために張り替えられている場合もありますので、水周りの痛み状況など物件の他の設備の傷み具合と比較して判断した方が良いです。
壁紙だけやたらきれいでも、シンク下の収納や押し入れや天袋など直に見えない部分をみれば、致命的な痛みをかくしているかどうかがわかりやすいです。
他に目がついた点は柱に猫がひっかいたとおもわれる傷と床に家具を引きずった傷が数か所ありましたが、これはリンにとっては無視できるレベルのものでした。
小さい子供がいれば、新築を買ってもこれくらいの傷はついてしまうとの判断でした。
そして、キッチンは元妻もかなり気に入っていましたので、この中古物件を買おうということになりました。
買いたい物件が決まったらスピード勝負
中古物件は複数の不動産屋で取り扱っているものが多いです。
これは不動産の情報ネットワークによるもので、同じ物件情報を業者間で共有できるからなんです。
ですから、他の不動産屋で同じ物件を見学された方がいて、売り主さんと交渉に入っていた場合、買うことが難しくなってしまいます。
これはその時の不動産屋の営業さんに聞いた話で、リンは不動産屋ごとに独自の案件を保有していると思っていましたので驚きました。
もし先に交渉した方が手付金を支払う段階までいっていたら、その中古物件を購入することは絶望的に。
手付金を支払った後にキャンセルをした場合は、そのお金は放棄しなければならず、キャンセルが起こりにくいからです。
直ぐに営業さんが売り主さん側の不動産屋さんへ状況を確認してくれて、今のところリンの前に交渉となっている方はいないということがわかりました。
買いたい物件が決まったらスピード勝負なのです。
中古物件の値引き交渉について
リンの場合、物件5は予算を少しオーバーしていました。
そこで、物件価格を1280万円を1200万円まで下げられないかという交渉をしました。
これでも総額は少しオーバーしますが、物件の状態と自分の懐事情の余力を考えての落としどころです。
注意することは、値下げ交渉をする場合は買いたいという意思をもって臨むことです。
ですから、値引き交渉した物件は1件だけ。
買うことを前提としていなければ、売り主さんのイメージも悪くなります。
また、値引き交渉をする場合、住み替えの売り主さんの方が成功しやすいとされています。
値引きが成立しなくても購入する予定でしたが、後日不動産屋の営業さんから、値引きOKの連絡が来たときは、すごく嬉しかったです。
売り主さんにも営業さんを通じて感謝の言葉を伝えてもらいました。
中古物件は営業さん次第
リンが今住んでいる家を決めるまでの流れは、こんな感じです。
ここまでいくと、いよいよ契約関係の話に移行していきます。
最初に行ったアパートの管理会社であった不動産屋、今回の記事の不動産屋、売り主側の不動産屋と3件の不動産屋の営業さんと接しました。
そこで感じたのは、全てのシーンにおいて行動を共にする営業さん次第だということ。
今は不動産ネットワークにより、異なる不動産屋でも同じ物件を紹介できます。
ですが、同じエリアにある双方の不動産屋に対して同条件(任意売却物件を除く以外)で営業さんに説明したにもかかわらず、同じ物件は出てきませんでした。
ちなみに見学した物件は双方とも同一エリア内です。
全部ではないにしても、同じ物件があるにもかかわらず、片方は半年雨漏り放置が一番マシな物件で、片方は見学したすべてが雨漏り物件より良い物件でした。
どちらの営業さんがお客さんのことを考えて仕事をしているか?
間違いなく後者である今回の記事の営業さんですよね。
同じ物件を紹介できるなら、納得できる営業さんを選ぶことが良い中古物件に出会える近道なのは間違いありません。
まとめ
中古物件を買おうと思ったら、事前に条件を決めること。
それが終わったら、不動産屋へ行き、物件についてプロのアドバイスも聞くことです。
不動産屋は家計のプロではないので、ローンや家計の相談は聞くのであれば、フィナンシャルプランナーへ。
疑問に思ったことがあれば、必ず聞いて不安要素は取り除くようにしてください。
その中で営業さんへの不信感が出てしまったら、違う営業さんに話してみる。
あなたが信頼できる良い営業さんに巡り合えたら、きっと良い物件を紹介してもらえますよ。
それでは、最後までお読みいただきありがとうございました。
コメントを残す