中古住宅の内覧時に見るべきポイントと却下したポイント

中古住宅の内覧時に見るべきポイントと却下したポイント

中古住宅を買うときは事前に予算や条件をある程度絞りこむことが重要だ。

行き当たりばったりだと、内覧した時に良いなと思ったり、セールストークにのせられて必要以上の買い物になることもある。

注文住宅で自分の好みに間取りや設備をカスタマイズできる家でさえ、1回で100%満足な住まいを手に入れることが難しいと言われているほど。

購入の際に予算・条件が明確になっていれば、100%とは言わなくても後で後悔することをなるべく少なくすることができる。

そして更に実際に家を内覧して、その家で生活したときにどういうことが想定されるかというのをイメージすると良い。

新築分譲と違って、完全に既存のコミュニティができているところに飛び込んでいくわけであるから、家そのものはもちろん周辺環境にもチェックするポイントを広げた方が良い。

この記事では実際に内覧して私が却下した中古住宅を例にポイントを上げていこうかと思う。

まずアパートの管理会社の不動産屋へ

まず最初に行ってみたのは、当時住んでいたアパートの管理会社である不動産屋。

中古一戸建ての購入を検討していると伝えると、しばらくして不動産屋の屋号と同じ苗字の人が来た。

名刺を確認すると、社長だ。

今住んでいるアパートを探しに来たときとは、えらい対応の違いだなと感じる。

しかし、私が条件やら予算やらを記入した紙を見てすぐに、事務所の奥に引っ込んだ。

ちなみに総支払額予算は1280万円なので、物件自体の予算額には1000万円と書いた。

数分後、専務と営業の社員の2人だった。

ほう、予算を見て格が下がったな。

不動産屋専務「この営業は優秀なのでいい物件を紹介してくれますよ」

言い訳は別に要らないのだが?

分厚いファイルが手元に3冊くらいあったけど、見せてくれたのは1冊だけ。

おそらく残りは予算オーバーの物件しかないのかな?

触れさせてもくれなかったので、真偽は定かではない。

予算と条件に沿って候補となる中古住宅を絞り込む

予算と条件で中古物件を絞り込む

物件の情報をパラパラと確認していく。

ファイルにはいろんな物件があり、1つ1つ吟味していたら日が暮れてしまう。

だからここで事前に決めた予算と条件が役に立ってくる。

予算と条件

総支払額予算:1280万円
最低条件:一戸建てで、3LDK以上

物件価格だけで1280万円を超えるものはどんどん省いていき、10件程の物件を選択した。

選択した後、候補の物件を営業さんのアドバイスを聞きつつ、絞りこんでいく。

実際には追加の物件もあり、1か月の間に3日かけて全部で7件程回ったのだが、内覧した5つの物件を紹介したいと思う。

  1. 820万円、5DK、住み替え物件
  2. 830万円、4LDK、任意売却物件
  3. 950万円、4LDK、住み替え物件
  4. 1150万円、4LDK、住み替え物件
  5. 1090万円、4LDK、任意売却物件

全て土地代込、土地所有権の物件である。

たまに土地が借地権付となっているものがあるので、土地も一緒に買いたいという方は注意が必要だ。

土地借地権付き住宅とは、その名の通り土地を借りる権利がついた住宅で、建物は自分のものになるという物件。

そのため土地の固定資産税はかからないが、地代を定期的に払う必要がある。

土地所有権より安価で、同じ予算であれば土地所有権の物件より広めの物件が買えたりするなどメリットがある。

しかし1つの物件にいろんな権利が絡むと、面倒この上ないので土地借地権付きの文字が書いてあるものは即却下した。

内覧した中古住宅と却下ポイント

中古物件をチェック

中古物件1(820万円、5DK、住み替え)

リビングが無いのは、私たちにとってはさほど重要ではなかった。

元妻も私も家族がリビングに集まってというのは好きではなかったし、リビングに家族が揃うのは、子どもが小さい時だけという意見で一致していたからだ。

各部屋の床の状態は悪くなかったが、キッチンの床がだいぶ傾いている。

持ってきた乾電池を置いてみると、結構な勢いで転がっていく。

これだけでもここはパスだなと思っていたが、ここじゃないなと思わせるのに十分なものがあった。

雨漏りの跡が酷いのである。

しかもどこから漏れているかチェックのため一度散水しているとのこと。

直さないのか営業に聞いたところ、買主が決まったら直すとの回答。

ちなみにいつから雨漏りしているかを尋ねると、半年以上はたっているとのこと

応急処置もせず、半年以上雨漏り放置か。

不動産屋にとってはそれが普通なのかはわからないけど、それを聞いたら買う人はいないと思うけどな。

建て替えにしても特に使いやすい土地ではなかったし。

却下。

却下ポイント・雨漏りを半年以上、応急処置もなく放置している。

・キッチンの床がかなり傾いている。

中古物件2(830万、4LDK、任意売却)

任意売却とはローンの支払が何らかの理由で困難となり、競売で処理される前に債権者と話合いの上、一般の中古住宅のように販売をさせてもらい債務を減らすことである。

買手としては任意売却物件は相場よりも安く家を買えるメリットがある。

と、私はこれくらいに考えていたのだが、実際の物件を見て愕然とさせられた。

築年数の割に汚い。

そしてモノが多い。

この魚の入っていない水槽はなんだ?

魚が入っていないのに水が入っている水槽があるけど、これは何だろう?

それが家の中にたくさん積み上げてあった。

任意売却前にどうにかできなかったんだろうか、この状態。

しかも2階の和室が万年床。

生活感がありすぎる。

売る気ないだろ、これ。

居住中の家主のおばあさんから小声で「この家は買わない方がいいよ」と言われ、苦笑してしまった。

言われなくても、こんな汚い家買わねーよ。

壁は黒ずんでいるし、畳の状態がひどい。

家の中で水槽の水何度かこぼしている跡もあった。

なんか色々カオスな家だった。

買ったとしても修繕箇所が多すぎて、中古住宅のメリットがないため却下。

却下ポイント・築年数の割に汚い(壁、床、廊下など)。圧倒的な黒さ。

・購入後の修繕費を考慮すると、結局高くつきそう。

中古物件3(950万、4LDK、住み替え)

外観は綺麗で瓦屋根。

瓦は重いけど、スレート屋根と比べて耐久性があり、塗り直しのコストがかからない。

ただし野地板などの瓦以外のメンテナンスは必要。

中も綺麗で外壁を塗り直したばかりというのはプラス要素。

だったのだが、突っ込みどころが多かった。

メンテナンス性の悪さ

玄関が吹抜となっており、照明が高いところについている(6m以上)。

そのため、玄関の天井照明の交換や採光窓の清掃が危険。

外注するにしても、足場が必要となり通常よりも費用が高くつく。

更に注意することとして、吹抜に面する廊下の壁が低かった。

1mちょっとしかないため、子どもが簡単によじ登れそうな高さ。

もし落下したら5m下までクッションがない。

収納が少ない

・2階の3部屋のうち寝室にしか収納がなく、他2部屋(6畳)には収納なし

・1階の和室が4畳半の上に収納がない。

つまり収納と呼べるものはキッチンと2階の寝室の1坪のスペースのみで、残り3部屋には収納がない。

空き巣やチカンなどが頻繁に発生している土地

周りには農家が多く、昼間の人通りが極端に少ない。

空き巣が多いのではないかと営業に聞くと、やはり多いとのこと。

内覧2か月前にも空き巣に入られた家があったとの話を聞くことができた。

また近くにチカン注意の看板を見つけた。

この看板があるということは、過去にそういう事件があったということだ。

そしてチカンは大体土地勘がある人物が犯人だ。

まぁ元妻やこれから生まれてくる子どもの身の安全を考えたら却下だよね。

却下ポイント・吹き抜けのメンテナンス性の悪さと、安全性の低さ。

・収納スペースの少なさ。

・周辺地域の犯罪発生率の高さ。

中古物件4(1150万、4LDK、住み替え)

ここは価格が5件中最高なだけあって、かなり綺麗。

それもそのはずでリフォームされており、特にキッチンが元妻は一番気に入っていた。

次にあげる欠点が無かったら、ここに決めていたかもしれない。

奥まった物件なので、駐車スペースが両隣の家の敷地と隣接している。

駐車スペースの両側の壁が両隣のお宅の壁なので、万が一こすったら弁償もの。

しかもその駐車スペースの幅が狭い。

持参したメジャーで測ってみると、軽自動車で片側をぎりぎりまで寄せても、ドアの開口は30cm。

家の前の道路で荷物の積み下ろしを余儀なくされるのは確定だ。

その道路から家までは約20mあり、途中に階段まである。

大きい荷物は家の中から持ち出すのも、買ってきたものを家に入れるのも苦労することが明白だ。

また軽自動車でない場合は、駐車場を借りなければならず、一番近くの駐車場の価格を聞くと月6千円とのこと。

高い。

このあたりなら月極で、せいぜい月3千円がいいところだろう。

なるほど。

これは住み替えるの当然だわ。

却下ポイント・駐車場(壁が他者所有、広さ、近隣駐車場が高い)

・買物したものを家の中まで運ぶ動線が長すぎる。

物件5(1090万円、4LDK、任意売却)

営業さん曰く、「掘り出し物」らしい。

だが、これはひどかった。

1階の一角が店舗として使用されていた。

いやもうこの店舗として使っていたスペース、何に使うんだ?

部屋の入り口が玄関のように一段下がっており、コンクリートがうってある。

冬は寒そうだし、むき出しの配線が廊下に続く窓を通過しているため、窓が閉まらない。

4LDKなのに3LDKだった。

何が起こっていたかというと、間取り図では2階は2部屋のはずだったんだ。

それが実際行ってみたら、部屋と部屋の間の壁がすっぱりなく1部屋になっていた。

しかもプロがやったとはとても思えず、柱を切った跡がむき出し。

切られた柱は数本。

これ、家の強度大丈夫なのかな?

壁も一部くりぬいてあって、配線丸見え。

穴から隙間風がヒューヒュー音を立てていた。

いろいろな住宅設備が素人の趣味レベルだった。

部屋の窓から見ると雨どいが、そしてその部屋のカーテンレールが素人が趣味で取り付けたとしか思えないクオリティだった。

思わず営業さんに聞いてしまった。

私「これ、家主さんが自分でとりつけたのですか?」

 

営業「家主の方はそれを生業としている方なんです」

絶句した。

本当かよ(笑)

プロがこんな仕事してたら、任意売却にもなるわ。

却下ポイント・柱が数本のこぎりで切られていた。

・壁の穴から隙間風がうなっていた。

・配線が廊下と部屋をつなぐ窓を通っているため、窓が閉まらなかった。

中古住宅の内覧時に見るべきポイント

中古住宅の内覧時にチェックしておくと良いポイントをまとめておく。

床が傾いていないか

床が傾いていないかを見るには水平器がよいが、ない場合は乾電池やビー玉などを持って行くと良い。

中古住宅だと多少の傾きは良くあることだが、あまりにも勢いよく転がるようだと考えもの。

家自体が傾いていなければ、床板リフォームで改善可能。

広さにもよるが床のリフォーム約10~20万円。

各部屋の使い勝手

部屋が変な形をしていないか。

メジャーを持って行くと、今の家具が入るかわかって便利。

収納スペースの数と広さ

収納がないと棚を作ったり、収納用の家具を用意する必要が出てくる。

モノをむき出しに置くのが嫌ならば、押入れや収納を作るリフォームも視野に入ってくる。

各部屋に約1畳分の収納があるとモノがたくさん入るので、部屋の中がすっきりする。

部屋だけでなく、玄関やキッチン、洗面所の収納も確認しておくと良い。

雨漏り

雨漏りしたことがあるのか。それは直っているか。いつ直したのか。

水周り

2階にトイレがない家は水道管が細いことがある。

これは冬場の凍結や浴室のシャワーの水量に影響してくる。

できれば太い水道管の家が良い。

私の実家は細い水道管で、新築時から次の症状が出ており不便。

・2Fのトイレの水の勢いが弱く、いつの場合でも「大」の方向にレバーを倒さないと流れない。

・風呂のシャワーが弱く、髪の毛を洗うとき最大までひねっても中々泡が落ちない。

リフォーム歴

水周り・外壁・屋根の状態や修繕歴の確認をおこなう。

・水周りは築20年くらいでくたびれてくるので、状態の確認。

外壁は10年ごとを目安に塗り替えてあれば、まず心配ない。

屋根はスレートであれば7年~10年ごとにリフォームされていれば安心。

瓦であれば、瓦自体でなく、瓦の下(野地板など)のメンテナンスがされているかで判断。

家の周辺環境

・犯罪系の看板が多くないか。

・昼だけでなく、夜にも自分たちで近くまで行ってみる。

昼夜の車通りの違いや、周辺の家から漏れる生活音がうるさくないかがわかる。

・街路灯の明るさや有無を確認をしておくことで、治安や住みやすさなどのヒントになる。

子どもが学校帰りに真っ暗な道で帰ってくるのは不安だし、夕方ごろに抜け道として使われている生活道路だと、交通事故の不安も出てくる。

・できれば、近所の人に話を聞けると実際住んだ時のイメージがつけやすい。

不動産屋選びも慎重に

 

不動産屋選びも慎重に

当時住んでいたアパートの管理会社だから、手続きも楽かなと思っていったものの、この不動産屋ははずれだった。

結局、この不動産屋で見た物件でこれはという物件はなく、強いて言えば雨漏りとキッチンの床が傾いていた中古物件1(820万、5DK、住み替え)が一番マシだったなという程度。

これを伝えると、営業さんは何を聞いていたのか、私たちがその物件に決めたと思ったらしい。

翌日、仕事中にもかかわらず、電話がかかってきてこんなことを言われた。

「先日のあの物件なんですが、リフォーム費の見積もりを出しますので来週これますか?」

は?買うなんて一言も言ってませんけど(笑)

一番マシですねと言っただけである。

断るために元妻と翌週行ってみたところ、床と壁のリフォームの見積もりやら、壁紙のカタログを用意して待っていたではないか。

ペチャクチャ良く喋る営業さんの言葉をさえぎって、こう言った。

私「買うとは言ってませんし、違う物件を探してみます」

すると専務が出てきて、雨漏りの半年放置は心配ないとか、これ以上物件を多く見ても意味ないとか、中古物件はなかなか条件に合うものはない、とか色々説得された。

条件にあうのがなかなかないのは分かってんだよ。

見た物件があまりにも酷かったから、他のも見るってことなんだよ。

雨漏り放置物件自体は820万円だけど、リフォーム代足したら軽く1200万円くらいになってた。

1200万円以上出すなら、もっと良い物件が必ずあるだろう。

中古住宅は探しているタイミングで売りに出ていなければ、なかなか条件を満たした物件は出てこないだろう。

当時元妻はまだ妊娠していなかったし、1件目の不動産屋でいきなり良い物件が見つかるなんてことも思っていなかった。

そんなのはわかっているから、1年をリミットとして探し始めたのである。

ちなみに、この時点より前に営業さんに対する不信感があった。

優秀って紹介されてたけど、物件を見た帰りの車内で家主が離婚して売ることになったというところまでは良しとしても、預金残高まで丁寧に教えてくれましたからね。

これ、個人情報の管理どうなってるんだろうか?

掘りだしものと紹介された中古物件5(1090万、4LDK、任意売却)にしても、あんなひどい物件が掘り出しものですか。

お勧めするなら、事前に良く調べておけよ。

仲介する不動産屋が知らないうちに4LDKが3LDKになってるとか、なかなかないぞ。

ある意味掘り出し物だったから間違いではないけどさ(笑)。

このレベルでこの周辺最大の不動産屋なのだから質が悪い。

中古一戸建てを探すときは不動産屋選びも慎重に。

地域最大とかしがらみだけで選ぶとロクなことになりませんよ。

最後に

元妻も同じことを考えていたらしく、この不動産屋にかかわるのをやめて違う不動産屋で物件を探すことになった。

現在住んでいる家は、その違う不動産屋の取り扱っていた物件である。

任意売却物件を見て感じたのは、全体的にモノが溢れ、築年数の割に汚い物件が多いということ。

また、昼間から酒臭い家主に遭遇したり、内覧に来ると知っているはずなのに万年床を片づけていなかったりというのを経験した。

酒臭い家主は息子が3人いると話していたけど、誰も資金援助してくれなかったのだろうか?

世知辛い世の中である。

とはいえ土地が目的で建て替えを考えている方であれば、任意売却物件はお得だと思う。

住み替え物件については、綺麗に使われている方が多く、リフォームも思ったよりもされており、良い物件が多いように感じた。

タイミングさえあれば思わぬ掘り出し物に出会えるとしたら、住み替え物件

また、内覧時は自分が実際に生活したらどういう感じになるかを想像しながらチェック

修繕歴、コンセントの数、収納スペースの数や配置、駐車場などなど。

自分の中で許せないポイントがあったら却下して次へ進もう。

新築の分譲であれば、同じような家族がほぼ同時に入居してコミュニティを作れるが、中古住宅は既にあるコミュニティに入っていくことになる。

周辺環境などのチェックも頭に入れておくと、失敗しない家選びができることだろう。

家選びは不動産屋へ行く前から始まっている。

私はSUUMOなどの住宅情報サイトを見て、地域の相場感や間取りなどを下調べしてから不動産屋へと足を運んだ。

おかげで内覧した家が高めなのか安めなのかという目安にもなり非常に役に立った。

中古住宅を買おうと思ったら、是非事前準備をしっかりして臨んでいただきたいと思う。

今回はここまで。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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