クレーンゲームのアームの弱さに物申す!

クレーンゲームのアームの弱さに物申す

娘とよくゲームセンター併設の室内遊園地に行く。

室内遊園地で遊んだ後は、クレーンゲーム(UFOキャッチャーなどの総称)や子ども用のゲーム機で遊ぶのだが、元ゲーセン店長として1つ物申したいことがある。

クレーンゲームのアームが弱い台が多すぎる!

クレーンゲームに慣れ親しんだ人なら、アームが弱いなら別の方法で取るのだろうという思考にたどり着くのだが、たまにしかやらないとか初めての方はとれないと思うのが普通だ。

2回、3回とやっていくうちにこれは取れないものなんだろうという気持ちが出てきて、他の台も試しにやってみるけどやっぱりアームは景品をなでるだけ。

これは良くない。

目次

アームはがっつりつかむ方が気持ちいい

最新のクレーンゲーム機は設定金額によってアームの強弱が自動でなされるものもある。

店舗運営上、それはかなり人件費の削減に寄与すると思うし、必要以上の設置台数を抱えなければならない場合は重宝する。

また、クレーンゲーム機は単に景品をつかんで取るだけではなく、アームで景品を押したりはじいたりして取るなど多様なテクニックを駆使することもあるだろう。

クレーンゲームのテクニックについては、ネットで調べれば色々出てくるし、そのテクニックを駆使して景品をゲットするのは成程快感かもしれない。

だが持論としてこれだけは言いたい。

クレーンゲームのアームはがっつりつかんで持ち上げるのが気持ちいいのだ。

がっつりお目当ての景品をつかんだ時の、「よしっ!」という気持ちに勝るものなどない。

アーム設定を店舗運営側で考える

景品イメージ

何も1回で取らせる必要などない。

取れそうで取れなかったという体験が重要なのである。

例えて言うならば魚釣りだ。

釣りに行ってまったく魚のアタリがないまま時間が過ぎていくのと、途中で魚にバレてしまって逃げられてしまったものの、アタリが何度かあったのとでは全然気分が違ってくるだろう。

前者は、もう魚釣りはつまらないと思うだろう。

でも後者は釣れなかったけど、面白かったと思うだろう。

もちろん釣果があれば言うことなしだろうが。

クレーンゲームも一緒で、全く取れる気がしなかったのと、取れそうだけど取れなかったでは、まったくリピート率が異なってくる。

普段クレーンゲームをやらない人が景品をなでるようなアームの力を見て、「もう一回やろう」と思うはずがないのだ。

だから店側はディスプレイに【この景品はここを狙え!】なんていう表示(ポップ)を貼り付けていたりするのだが、そんな表示を作っている暇があったら設定に時間をかけるべき。

あえて表示をするなら、取り方ではなく景品の魅力を押し出す表示にした方が良い。

バネの強さ、アームの種類、景品の置き方。

そのすべてを試行錯誤の中で良いバランスで組み上げる。

自分がお客さんだったらという思考でアームの設定をおこなうことができるか?

これができているお店は、残念ながら少ない。

クレーンのアームが強くても利益は出せる

アームが強くても利益は出る

でも、がっつりつかむくらいのアームの強さに設定したら利益なんて出ないじゃないか!

そんな意見があるかもしれない。

この利益が出るのかという問いについて、5年以上クレーンゲームの設定をしてきた経験から言わせてもらうと、利益は出せるのである。

クレーンゲームで景品をアームががっつりつかんで持ち上げるには、景品の重心をとらえる必要がある。

だから景品の重心をずらしてあげさえすればいいのだ。

置き方を変えて、1回では重心を捉えづらくするとか、景品に輪っかをつけるなどの加工をする。

それだけで、アームは強いけれど原価率を下げることができるのである。

クレーンゲームの設定担当者は、何度もアームを動かしているからアームを強くすると、結構簡単に取れてしまう。

だから、渋めに設定する。

店が忙しいと景品の設定に時間をかけられず、アームの強さを弱めるという安全策を施してしまう。

これが普段クレーンゲームをしない人と設定をおこなう人の認識のズレを生じさせてしまうのである。

なにも1回でアームの設定を確定させようとする必要はない。

設定に慣れている人が、ちょっと甘めかなというラインで見切り設定をし、あとはお客さんの様子を見て微調整すればいいのだ。

クレーンゲームの機械はお店に何台もあるから、多少甘めのアーム設定になってしまっても、コーナー全体でみれば利益は出せる。

1台1台全部で利益を出そうとするから、お客さんとの間に意識の溝ができてしまうのである。

最後に

クレーンゲームは成功体験の積み重ねである

ゲームセンターから帰ってきて、景品をあらためて見たとき、「なんでこの景品にあんなにお金を使ってしまったのだろう」と思った経験はないだろうか?

多くのお客さんにそう思わせてしまうようなお店は失格である。

「景品が取れて楽しかった」と、お客さんの意識がお金を使ったと感じさせない設定ができて初めて、売上やリピートにつながってくるのだ。

クレーンゲームの設定の真髄は、初心者が1回で諦めないような設定ができるかどうか。

お客さんに「これは取れそう、取りたい」という意識を芽生えさせ、実際に「取れた」という成功体験までを提供することが重要なのだ。

クレーンゲームの設定は、シンプルにアームの設定を強くするだけでいい。

それがまたクレーンゲームをやってみようという意識につながる。

その意識を無視すれば、店とお客さんの関係はその場限りになってしまうし、長期的な利益を逃すことになるだろう。

クレーンゲームは取らせてナンボのゲームなのだ。

お客さんはクレーンゲームのためにお店に足を運んでいるわけではない。

だから私はここで、クレーンゲームのアームの弱さに物申す。

今回はここまで。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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