ごみの分別って面倒だよね。
分別だけでも面倒なのに、自治体によってはゴミ袋に記名させるところもあるとか。
恐ろしい。
モノを買うときに捨てるところまでを想像してしまうので、分別するのが面倒なものはなるべく買わないようにしている。
例えば、プラスティックごみが燃やせるごみで出せるか出せないかは焼却炉の性能によるし、プラスティックと言ってもポリエチレンとかポリプロピレンとか舌を噛みそうなのが、うじゃうじゃある。
それが本当にすべて燃やせるごみなり資源ごみで捨てられるかといったら、市区町村のルールによるだろう。
住んでいる市区町村によってごみの分別が大きく差があるとしたら、普通は分別が簡単なところに住みたい。
人口減社会が不可避な昨今、最後に生き残るのはごみの分別対策をした市区町村なのかもしれない。
目次
食品用ラップって何ごみ?
例えば、食品用ラップ。
リンの住む自治体の分別マニュアルではこうなっている。
業務用ラップ(スーパーのトレイについているラップなど)は資源ごみ。
家庭用ラップは燃やせないごみ。
これ、誰得な分別なのかな。
いずれかに混入したとして、誰が見分けられるんだろう?
そもそも業務用と家庭用で材質違うのだろうか?
業務用と家庭用ラップの材質
スーパーなどで使われているラップはポリ塩化ビニル製とポリオレフィン系ストレッチフィルム。
ネットで「業務用ラップ 家庭用ラップ 違い」検索すると、2016年10月16日に放送の「林先生が驚く初耳学」でスーパーのラップはポリ塩化ビニルと紹介されていたという情報が引っかかる。
しかし、三菱ケミカルのWebページを見るとダイアラップ®スーパーはポリオレフィン系ストレッチフィルムである。同ページを見ると、こう書いてある。
食品の目減り・乾燥を防ぎます。
塩ビラップと比較して水蒸気透過率が小さいので、食品の目減りや乾燥を抑えます(当社品比)。
つまり、すべての業務用ラップがポリ塩化ビニル製ではないということが分かる。
また、家庭用ラップで有名な旭化成ホームプロダクツ(株)のサランラップ®と(株)クレハのクレラップ®はポリ塩化ビニルデン製。
(ソース:旭化成ホームプロダクツ(株)webページおよび(株)クレハwebページ)
だが、「食品用ラップフィルム」をWikiでみると、ポリ塩化ビニルデン製だけではなく、ポリエチレン製やスーパーで使用されているポリ塩化ビニル製のものもある。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A3%9F%E5%93%81%E7%94%A8%E3%83%A9%E3%83%83%E3%83%97%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AB%E3%83%A0
「旭化成ホームプロダクツ(株)の他素材ラップとの性能比較」で見ると、単純に家庭用ラップもこの素材だというものは無い。
http://www.asahi-kasei.co.jp/saran/products/saranwrap/comparing.html
家にあったラップもクレラップ®以外に、材質:ポリエチレンと書いてあるラップもあった。
食品用ラップ1種類でもこの有様である。
実は見分け方があった。
実はこの章の最初に出てきたリンの住む自治体の分別マニュアルにヒントが隠されていた。
プラマークのついているものは資源ごみで捨てるということが書いてあった。
http://www.pprc.gr.jp/law/about_lpurr.html
リンの住んでいるところでは、家庭用ラップでプラマークがついている製品は資源ごみで捨ててもいいってことか。
まあそれでも、面倒なことには変わりないよね。
毎回同じラップ買ってるわけじゃないし。
ゴミの分別を厳しくして、人が減る。
相互監視システムという居心地の悪さ
職場に同じ自治体だが異なる自治会に属する地域に住んでいる同僚がいる。
分別方法は同じわけだが、そこに住んでいる周辺住民の環境は少し異なる。
同僚の自治会はごみを出すときに袋に氏名を記入する決まりになっているという。
しかもチェックまで入るらしい。
おおう。それは……また面倒な。
同じ市区町村でも、そういう落とし穴があったか。
リンの属する自治会は氏名の記入はない。
チェックまで入るとなったら、チェックする側もされる側も嫌だなぁ。
ただでさえ近所付き合いってセンシティブなもの。
なのに、ゴミ出しで相互監視みたいな事態になっているところには正直住みたくないなー。
これって誰でもそうだと思う。
家のローンが残ってるとか、子どもを転校させたくないとか、先祖代々の土地とかそういう理由で我慢して相互監視に耐えているわけでしょ?
じゃなきゃわざわざこんな面倒で誰も得をしないシステムに身を置かないよね。
余談だがその地域は住んでいる同僚の話では空き巣被害が年1ペースであり、痴漢注意の看板がでているという。
人口が益々減っていったら、そういうシステムを変えていかない限り、人の流入は期待できないんじゃないかな。
細かくすることによる物流費増大
ゴミが出された以上、そのゴミは運ばれなくてはならない。
運ぶには物流費がかかる。
分別を細分化すればその分トラックが運ぶ場所が増え、物流費は増大化する。
当たり前だがどんなに熟練したドライバーでも1人で2台のトラックを同時に運転できない。
物流費はトラックの維持費(車検等の整備費、タイヤなどの消耗品、燃料費)だけでなく人件費も含まれることを忘れてはいけないだろう。
それらの負担は税金からだろうし、分別を細かくすることで大きな負担を自治体自身が負うことになる。
かといって分別しなければいいというわけではないが、車両維持費や人件費という大きな固定費とのバランスは考えるべきだろう。
最後に
ごみは日常生活で必ず出るもので、人が生きる以上それをゼロにすることはできない。
だからこそ、ごみの分別があまりにも厳しかったり細かかったりするいうことは、ストレスだ。
住民が減っていくことを良しとする自治体はないだろう。
公共交通機関や病院の整備、市街地の再開発。子育て支援サービスの向上。
住民の住みやすさの指標はそういうことだけでなく、ごみの分別のしやすさもまた重要事項なのではないだろうか。
電池は自治体では回収できません。
電池の包装のプラ部分は資源ごみです。
電池の包装の紙部分は燃やせるごみ。
でも同じ紙でも新聞紙は資源ごみですよ。
そうそう、お菓子の箱仕切りは燃やせるごみでーす。
箱部分は畳んで資源ごみでお願いします。
突っ張り棒は〇〇cmまでは△△△円かかります。
それ以上は回収できませんのでここへ持ち込んでくださーい。でも持ち込めるのは平日だけです。
これでその市区町村に住みたいと思う?
しかもチェックがたまに入るけど、それでも住みたい?
もっと分別が簡単な自治体が近くにあるのに?
最後はごみの分別対策を上手くやった市区町村が生き残るのではないか。
リンはそう思っている。
今回はここまで。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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