会社でメールを書いていて、あれ?っと文章が止まってしまったり、ブログを書いていて、良い文が出てこない時ってあるよね。
リンもそんなおっさんの1人。
ライティングスキルを向上したい。そんなことを思いながら近所の本屋へ行って出会った1冊。
今回は齋藤孝さんの【大人のための書く全技術】を読んでのレビューをお届けする。
目次
文章に個人の特徴・特性を盛り込む
おっさんもとい、リンは前職が接客業だった。
接客業といっても、ホストのような個人の特徴・特性を充分に活かせる業務ではなく、店員というマニュアル通りや事務的に対応することが求められるタイプの業務だ。
一見さんでも常連さんでも、全てのお客さんに対して同じように接することが求められていたのだ。お客さんから見たら、さぞつまらない店員だったであろう。
だがいくらつまらなくても、公平に接するということは大事なことなのだ。
だから、書く文章も個を入れてはいけないんじゃないかという先入観(バイアス)があった。
形式的なだけではなくて、文章に個人の特徴・特性というものを盛り込んでいく力、それもまた社会人にとって必要な書く力なのだということができるでしょう。
大人のための書く全技術~齋藤孝(第1章)より引用
上の文を読んだときに、普段から個を抑え込むという行為が染み付いていたということに気づかされた。
現在は接客業ではないが、似たように文章にあまり個を入れない業務(事実関係を説明する文章を書くことが多い)をしている。それを元に上司や関係部署が判断するのである。
自分が社会人として書いたものの多くは、文章というよりも文書に近い。
まだまだ人を動かせるような文章を書くには研鑽が足らない。理屈のみになってしまうことが多いのだ。
ライティングスキルとは、技術的なことだけではなくて、文章の中に個人の特徴や特性が入っているということ。
まず身につけるべきは原稿用紙10枚を書く力
原稿用紙三~五枚は、トレーニングしなくても何とかかけるものです。しかし、一〇枚となると、書き出す前にメモやレジュメをつくり文章の全体像を構築しなければなりません。
大人のための書く全技術~齋藤孝 (第2章)より引用
いきなり長い文章を書けるという人はなかなかいないが、トレーニングすることで誰でも原稿用紙10枚(4,000字)程度は書けるようになると齋藤氏は書いている。
確かにブログで4,000字クラスの記事を書く場合、事前のリサーチやインプットの上で構築していかないと収拾がつかなくなる。
例えば、一冊の本は原稿用紙三〇〇枚くらいの分量ですが、一日一〇枚書けば三〇日間で書き上げることになります。はじめのうちは、質をあまり気にせず、量を第一の目標にしていくのがコツです。「とにかくたくさん書ければそれでいい」くらいの気持ちで十分です。
大人のための書く全技術~齋藤孝 (第2章)より引用
これって、ブログやアフィリエイトを続ける上でも良く言われていることだ。
- まずはとにかく書いてみる。
- 次に書くことを継続(トレーニング)させる。
- 原稿用紙10枚分を書くことが苦にならなくなった頃には、基礎体力がついていることになりより長い文章も書いていけるようになる。
量を書き、継続させることで質は後からついてくるようになる。
時間を管理する
書く力を磨くために、多くの人と出会ったり、さまざまな体験をしたり、何より多くの名著に触れていくことが大切だということはここまでに何度も述べてきました。
しかし、問題なのは、私たちがそのために使える時間が非常に限られているということです。
大人のための書く全技術~齋藤孝(第4章)より引用
時間管理が書く力を強化する要素であるという主張は大いに共感できる。
リンの場合で言えば、育児・仕事・家事をこなした上でブログ記事を書いていくわけであるから、時間の管理ができないと多くの記事を世に送り出すことはできない。
このブログが不定期更新となっているのも、言い換えれば時間の管理ができていないということだ。
毎日でないにしても、定期的な更新のサイクルを打ち出せるようになるにはまだまだ努力が必要ということだ。
父子家庭という境遇を理由に甘えてなどいられない。
まとめ
読んでいて感じたのは、会社員もブロガーもアフィリエイターも、書くことにおいて求められるスキルは一緒なのだということ。
書くことの技術について、全5章立てで分かりやすく透明感のある文章でつづられている。
この記事では紹介しないが、もちろん書くことを強化する訓練方法も載っている。
実践し始めてみた結果、技術面でも非常に勉強になり、ライティングが楽しくなる。
これだけでもある程度のレベルに到達できるだろうが、そのレベルを突破していくために技術だけではなく「自分らしさを織り込む技術」「書くことを継続すること」「時間管理」という直接書くこと以外の訓練方法を学べるのもこの本の魅力だ。
齋藤氏らしく、平易で分かりやすい文章でありながら、本質的なことはあまさずきっちりと書かれているので普段読書をしない人にもおすすめな1冊である。
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